私は子供時代、2度の資産運用を経験し、強く記憶に残る出来事がありました。その経験がファイナンシャルリテラシーを学ぶきっかけとなり、ファイナンスへの興味から就職も経理を選ぶことになったのかもしれません。
お金に関する知識は習得しておくに越したことはありません。本稿ではそのきっかけを紹介し、皆さんにも資産運用を身近に感じていただくと共に、その有益性を再認識いただけますと幸いです。
きっかけ①:小学校入学後の定期預金
私の子供時代、特に小学校低学年までの年代では、金利は今よりも高い水準で推移していました。例えば1年定期預金であれば、年利4%~6%の範囲で推移していることが多かった時代です。
今では考えられない様な高金利なので、特に平成生まれ以降の方には馴染みがないのではないでしょうか。1990年を境に下落トレンドとなった金利は1995年に年利1%(1年定期)を下回って以降、低調な推移を維持しています。現状では年利0.1%を大きく下回る状況です。
私は小学校入学後直ぐに、親に連れられて貯金口座を開設しました。勿論、当時は金融知識など全くありませんでしたので、親が勧めるままにお年玉等の当面使用予定のない貯金を定期預金に預けに行った覚えがあります。金額や年利をはっきり覚えている訳ではないのですが、それでも年利5%近くの利子が1年後に振り込まれると知り、子供ながらに非常に嬉しかったことを強く覚えています。
小学校低学年の当時は駄菓子を買えるだけでも心躍った時期ですし、何より「働かず何もしないのに自動的にお金が増える」という事実が衝撃的でした。この頃に、「もっと貯金(元本)を増やせば、何もせずとも利子だけで相当儲かるのでお得だな」という現状の投資戦略の基礎にもなる考えが生まれました。
この後直ぐに低金利時代に突入したので、結局利子で儲ける夢は儚く消えました。
私は定期預金なんて考えたこともなかったよ。
きっかけ②:中学校授業での株取引
次のきっかけは私が中学生の時です。確か現代社会の授業だったと思うのですが、個別株取引の実習がありました。とは言っても中学校の授業ですので、実際にお金のやり取りをする訳ではありません。下記の手順の様にバーチャル取引を通じ、利益が多い人が勝ちというゲーム方式でした。
- 一人当たり元本金額を設定。(例:100万円)
- 新聞の株式欄を参考に、購入銘柄と数量を選定。
この際、元本金額以内であれば銘柄はいくつ選んでも構いません。 - 取引期間を設定し、期間終了時の評価額合計(保有数量×株価)が大きい人が勝ち。
中学生なのでどうしても知名度のある会社に人気が集中しがちにはなります。それでも、新聞紙を細かく見ながら銘柄や株価を確認する作業は、どこか大人の仲間入りをした様な嬉しさと、選んだ銘柄を応援したくなる楽しさがありました。実際、保有銘柄のニュースを普段から意識してしまったり、取引期間中に家の新聞で株価の経過を良く確認していたのを覚えています。
結果1位にはなれませんでしたが、中学生の若い内にバーチャルであっても投資経験とその難しさや楽しさを身をもって学ぶことが出来たのは、この先の資産運用人生を変えるきっかけにもなったのかなと思っています。
私の中学校ではそんな授業なかったな。皆さんの中学校ではどうでしたか?
資産運用に対するマインド
上記2つのきっかけもあり、資産運用に対する私の興味は非常に強いものになりましたし、将来的には投資による資産形成に挑戦しようという意欲が高まりました。経済への興味も増しましたので、大学の専攻では経済学を学びました。
ただ皆さんのご参考までですが、私の場合は経済学部で学んだ知識がそこまで投資に役立っている認識はありません。なので、資産運用成績を上げるために経済学部を専攻することは特にお勧めしません。勿論、個々の投資方針にも拠りますので、ファンダメンタル分析を投資に活用するのであれば有意義な部分もあるかもしれません。
私が学生時代、投資に興味を持ったことで日々の生活や情報収集の中で学んだことは大きく下記の通りになります。
- 投資には、株式/債券/投資信託等の色々な種類がある。
- 日本株/全世界株共に長期運用による年平均リターンは5%を上回る。
- 社債購入でも年2~3%のリターンを狙うことが可能。
※人気のあるソフトバンクグループ社債(2024年3月発行;7年債)は年利3.04%
小学校低学年の時に抱いた「定期預金による資産形成」は低金利時代突入により不可能となってしまい、私としては非常に残念に思っていた時期もありました。しかし、上記事実の把握により株式投資であれば平均リターンでも5%が期待出来ることが分かりました。また、元本価格変動リスクを取りたくない場合は身近な会社の社債購入でも年利2~3%を期待出来るということも学びました。
小学校低学年の時に利子で儲けたことに衝撃を受けた私は、これらの経験から「社会人になり種銭を作ったら直ぐにでも投資を始めよう」という気持ちを胸に学生時代を送っていました。もし、皆さんが子供時代から今に至るまで投資に触れるきっかけが無かったことで、資産運用に挑戦出来ていないのだとしたら、本ブログを読んだことをきっかけとして改めて考えていただけますと幸いです。
投資は自己責任なので強制するつもりは全くありませんが、株式運用の歴史的実績における平均リターンや、年平均5%の利益を得ることにより変化する生活も一度想像してみて欲しいと思います。資産運用を身近に感じてもらい、本ブログが投資を始めるきっかけに成れますと嬉しく思います。
お勧めの資産運用方法については下記記事で紹介しています。